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日々是味方

「見方を変えれば味方に変わる!」
日々の生活の何気ないことから学べることは沢山あります。
それは一見ちょっとしたことであっても自分自身のアンテナに引っかかるかどうかではないでしょうか?
 日々生活する中での気づきや思いについて、時に熱く語ります。

サンダルの修理。


今朝ブーツを仕舞い、サンダルを出して気が付いた。

あぁそうだった!

昨夏、左足だけ中敷のカカト部分がずれ、そのまま固まってしまったのだった。

カカトが痛いし、靴を脱ぐ場所でこの状態はカッコ悪い。直そう!

でも右足は不具合ない、綺麗な状態。

 

片足だけって直せるのか?

メジャーな靴の修理のチェーン店を調べてみると

メニューは“両足の中敷 張替え1790円~”となっている。

仕方ない!靴を持って街に出た。

 

記憶にあった修理のお店に着くと先客がいて、壊れた折り畳み傘を広げていた。

「縫うのは受けてないんですよ。でも100均で針と糸売ってるから、

ここを縫えばいいだけですよ。他は壊れていないからまだ使えるよ」

そう言って傘をお客様に返した。良かった、親切な感じ人だ。

 

袋から靴を出し「これなんですけど。片方だけなんですよね」

両足を見せ、ダメもとで一応言ってみる。

「あぁ~この下のスポンジと接着剤の相性が悪いと思うんだよね。

中敷を引っ張って張り直してみようか」

「えっできるんですか?」

「15分くらいかかると思うけど」

「後で取りに来るので時間は大丈夫です。ありがとうございます!」

 

まさか片足でやってくれるとはラッキー!

千円くらいかな?有難いけどメニューに無いから申し訳ないなぁと思いつつ

用事を済ませて戻ると見事に直っていた。

 

 

「わ~すごい!ありがとうございます!」

「取れない接着剤があって完全に綺麗にはならなかったけど」

「いえ、充分です!おいくらですか?」

「要らないよ」

「えっ?!そういうわけには」

「このまま大丈夫だといいんだけど、また取れるかもしれないし。

そのときは張替えだからまた来てよ」

でも私には絶対直せない。払います、ともう一度言ったけどお代を受け取ってくれなかった。

「じゃあ今度、他に直す靴を探して持ってきます。ありがとうございます!」

と言うと、うんうんと頷き、笑顔で応えてくれた。

 

片足でも修理してくれた。さらに無料だった。

その事実は大変有難いけど、それだけじゃない。

なんだろう、この胸いっぱいの温かい気持ちは。

 

修理って欲しいものを買う、というのとちょっと違うかもしれない。

買うより安く済ませたい。

気に入ってるから長く使いたい。

今すぐ直して欲しい。

持ち込むお客様それぞれの思いがある。

それを察しながら応対している人なのだろうと感じた。

 

ネットの買い物に慣れてしまったからなのか、

なるべく短時間で、という頭で人と接してしまっていたからか。

心無い会話をしていたつもりは無いけど、自分のことを振り返ってみたり・・・。

家に着くまでに“人間って素晴らしいな”という結論に至ったくらい、シビれてしまっていた。

そんな人に出会えたことが嬉しい。

 

いきつけの時計の電池交換・修理のお店がある。

そこも素晴らしいお店なのだが、また頼りにできるお店が増えた。

 

さぁてまた持っていく靴を探さなきゃ!

 

(書き手 ジャスミン)