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読書も味方
「読書ってホントに面白い!」
読書離れも叫ばれる中、本を読まない方も多くなってきています。
しかし、ビジネスパーソンにとって読書は学びの宝庫であり、日々の仕事の課題を解決するためのヒントや答えが目白押し。
どんなジャンルであっても、読書は仕事において自分を助けてくれるものと信じています。
本は読みだすととても楽しく、まさに至福の時間です。
普段から読書をする方でも、しない方にも、読んできっと楽しめる本を紹介していきます。
「苦しかったときの話をしようか」を読んでみた。
内容紹介
年間集客が約700万人まで減少し、このままでは倒産確実といわれていたUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)を、年間約1500万人のテーマパークへ再生させた稀代のマーケター、森岡毅氏。
彼は大学生になった我が子のために、就活・昇進・転職・起業などキャリア形成について書きためていたプライベートな文書があった。
これに編集者が気づいて読んだところ、激しく感動。一般に向けて出版されることに・・・。
就活する前に自分の軸を決めること、そのためには自分の好きなことを発見し、磨いていくこと、社会では自分のブランドを構築するために努力することなど、就活生のみならず、ベテランの社会人が読んでも実に面白い内容になっている。
また、タイトルにもなった第5章、我が子への愛が溢れる第6章の怒涛の展開は読む者の心を激しく揺さぶる。社会人として生きることに勇気が湧いてくる作品。
会社と結婚するな
「会社と結婚?」と思うかもしれませんが、簡単にいえば会社に依存しないということ。
就職であって、就社ではありませんし、個人の立場から考えると会社は能力を磨いたり、職能を身につけるための手段とも言えます。
コロナ禍のようなピンチは形を変えて何年かごとにやってきます。
会社そのものが消滅したり、買収されて違う会社になるなんてことだって大いにありえます。
今は安泰と思える会社であっても、10年後20年後にどうなっているのかは分かりません。
会社がどうなろうが、生きていける前提で自分自身をプロデュースが必要です。
そういった点ではスキルこそが、相対的に最も維持可能な個人財産ですので大事に育てていくことが大事です。
資本主義の本質とはなにか?
著者は資本主義の本質を「人間の欲」と考えているようで、僕としてはいままで考えたことのない視点でした。
人類は「より便利で、より快適に」を追い求めて今日に至っています。
馬車が車になり、電話が携帯からスマホに変わり・・・。
いろいろな変化は様々な場面であると思いますが、科学の発展とともにあらゆるものが進化しています。
資本主義は欲を本質として、「競争」が主な構造とも言っています。
競争があって資本主義が成り立つという点は僕も腑に落ちる考え方です。
極論になればその競争の結果、勝者は富、敗者は最低ラインまで落ちても致し方ないという一見残酷に感じることも「良し」とするのが資本主義。
それを維持するためにかどうかは分かりませんが、日本の教育システムも大量のサラリーマンを生産するように作られていると感じます。
それが良いとか悪いとかはここでは論じませんが、資本主義に変わるポスト資本主義がまだ見つからないことも事実。
しかし、どんな状況でも生き抜く能力を身につけていく事が大事だと思います。
不安は挑戦の証拠
キャリアというのは、たとえ戦略を立てたとしても計画通りにはなかなか進んでくれないもの。
想定外は日常茶飯事だし、自分ではコントロールできない選択肢に苦しむことも。
自分の力が及ばず失敗したり、挫折もあるし、目的になかなか到達できないこともある。
もともとの目標や理想が高ければ高いほどその困難は当然です。
そんな状況ですから、働いていれば不安はつきものです。そして、その不安は解消してはまた出てきて、また解消しては別の不安が・・・とエンドレス。
しかし、不思議なもので慣れていくのだと、最近僕も実感できるようになりました。
人は不安に負けないように頑張ったり、行動したりするんだとも感じます。
そういった意味では不安は燃料みたいなものでもあります。
僕も今もちょっと考えるだけでいろいろな不安がありますが、そこに押しつぶされないよう、動いて動いて動きまくっていこうと思います!
まとめ
森岡さんのことはUSJを立て直したマーケターとして話題になってから知り、凄い人だと尊敬し注目しており、著書もほとんど読ませていただいています。
読んでいて感じるのは自分とはたぶん性格が全然違うストイックな方という印象を持っていたのですが、本書ではそれだけではない人間味みたいなものも感じることができました。
今でこそ著名になられましたが、無名時代があり、そこでの人一倍の苦労もされているんだと分かり、しみじみとした気持ちになりました。
本書は特に第5章以降からが個人的には響きました。
僕もこういう本を書いてみたいなと憧れました笑
(書き手 枝町旭展)