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読書も味方

「読書ってホントに面白い!」
読書離れも叫ばれる中、本を読まない方も多くなってきています。
しかし、ビジネスパーソンにとって読書は学びの宝庫であり、日々の仕事の課題を解決するためのヒントや答えが目白押し。
どんなジャンルであっても、読書は仕事において自分を助けてくれるものと信じています。
本は読みだすととても楽しく、まさに至福の時間です。
普段から読書をする方でも、しない方にも、読んできっと楽しめる本を紹介していきます。

「ニトリの働き方」を読んでみた。


内容紹介

増収増益日本一! これがニトリの仕事の基本!

現状を否定するところから仕事は始まる
「観察・分析・判断」をする力を磨き上げる
「現場・現物・現実」三現主義を徹底する
「即断・即決・即行」でなければ、成功はつかめない
優れたアイデアは「不平・不満・不便」の発見から生まれる

ニトリ創業者が社員に語り続けた33の「仕事の原理原則、商売の心得」を大公開!


「お、ねだん以上。」の舞台裏

2020年2月期のデータになりますが、年間売上6422憶円、経常利益1095憶円、国内外合わせて607店舗の企業にまでなったのが株式会社ニトリ。

北海道発の企業で、今や日本を代表する大企業といえます。

創業者である似鳥会長はメディアにも露出しているのでご覧になったことがある方も多いと思います。

著書も多く出版されていますので、読んだことがある方もいると思いますが、本書が1番自分自身の仕事力アップに繋がるヒントが目白押しではないでしょうか。

書いてあることは至極当然と言えば当然のことも多いですが、それこそ言うが易しで実際に行うのは並大抵ではないことは容易に想像がつきます。

しかし、それを徹底的に貫いたからこそのニトリさんの発展があるのだと思わされました。


どんな仕事も面白く

よく言われることではありますが、自分の与えられた仕事を好きになることは大切です。

ただ、会社員経験のある方はしみじみ分かるように、たいていの仕事は最初から面白いものではありません。

今目の前にある仕事が楽しくなるには、その仕事に真摯に、まじめに取り組むこと。当事者意識を持って自分で考えたり、取り組んだりしていく中で楽しくなるもの。

意識的にそうする努力をしなければ、仕事の面白さなど永遠に分からないと思います。

ニトリさんでは入社後、店舗勤務からスタートし、ジョブローテーションと呼ばれる人事異動制度で、色々な部署を経験させて様々な仕事をすることで人を育てる仕組みをとっています。

僕も以前勤めていた会社がニトリさんを参考にジョブローテーションを取り入れたことがあり、僕自身も販売系から管理系まで幅広い仕事を経験させていただきました。

正直、大変ではありましたが、新しい仕事では新しい出会いがあり、自分自身の幅は間違いなく広がっていったと思います。

そういった経験からどんな仕事でも楽しさを感じることができることも大事な技術でもあると感じています。


気持ちの上では常に対等

部下に対して偉ぶったり横柄な対応をしたりする上司はどの組織でも残念ながらいます。

そういった上司に限って、さらにその上の自身の上司にはペコペコしたりしているものです。

個人的にはそういう人をみると人として小さいなと思ってしまいますが、それはさておき新入社員であろうが中堅だろうが、年齢に関係なくお互いに対等であると認め合うことが大切です。

ニトリさんでは、年齢や立場に関係なく、お互いに「さん付け」で呼び合う社風があるそうです。

同じような取り組みをしている会社はほかにもあると思いますが、形だけの対応になっているケースも多いです。

ニトリさんの企業文化の根底にあるのが「あくまで職位は責任の重さを示すもので、ロマンとビジョンの前では皆平等」という思い。

この思いが発展に繋がる社員同士の力を最大限に活用できている秘密かもしれませんね。


まとめ

アメリカ・ベトナムでの現地セミナーなどの海外研修費を含めると、ニトリが社員一人にかける年間教育費は、一般の上場企業の年間教育費の4~5倍にも相当するそうです。

「企業は人なり」。

人材こそが企業にとっての宝であり、人が育てば成果は後でついてくるという哲学の下、徹底して「人づくり」に力を入れているというところに、ニトリの成長の秘密が凝縮されているのだと思います。

北海道企業でここまで成長してくれていることは、道民としても誇りであり、これからも応援したいなと思いながら本書を読破しました。

タイトルは「ニトリの働き方」ですが、その働き方はどんな業界でも、職種でも間違いなく参考になりすぎる働き方でした。

これをテキストに研修してもいいくらいだと感じました。

(書き手 枝町旭展)